今日、4月2日の土曜日にわが家を訪問してくれたのは、小田原から来たオーケストラの子供達だった。村役場(コムーネ)からは合唱団だと聞かされていたが、明らかな誤報である。


時期が時期だけに僕は少し困惑してあれこれ考え過ぎたが、子供達の明るい顔や引率の大人の皆さんの節度ある笑顔に接して、とても心が安らいだ。全てを大震災にからめて否定的に捉えたり、大げさに反応したりすることはもうそろそろやめるべきだと感じた。

 

日本人なら誰もが大震災に心を痛め、悲しみ、苦しい気持ちでいる。しかし、いつまでもそれにこだわっていても問題の解決にはならない。苦境を乗り越えるには未来志向で前進するしかない。今日わが家を訪ねてくれたオーケストラの皆さんの活動は、僕が心の底で少し否定的に捉えかけた動きではなく、今まさに日本人に必要なプラス思考の象徴であり典型だということに僕は気づいた。

 

彼らは大人も子供も誰もが、大震災の影を心に刻みながら、イタリアの人々との友好親善や交流という活動を通して、未来に向かって進もうとしている。

 

われわれは誰もが被災地の皆さんと共に泣いた。これからは涙をぬぐって、小田原のオーケストラの皆さんのように前向きに行動するべきであろう。そうすることが、被災地への大きなエールになるに違いない。いや、強い日本人のことだ、国内ではきっと誰もが被災地を気にかけつつ、もうそういう動きになっているのではないか、とも気づく。とても嬉しい一日になった。

 

そのことに加えて、今日4月2日はさらに特別な日になった。わが家を、僕が招いた人以外の日本人が訪ねてきた、初めての日になったのである。しかも大勢で。

 

少しふざける気分で「カミングアウト」と名付けて記事を書いたばかりだから、僕は何か因縁のようなものを感じている・・・