わが家のコンサートで集められた義援金は、ミラノの震災支援グループ「l’Isola della speranza(希望の島)」が全て管理し、陸前高田市で炊き出しなどを行っているボランティア団体の藤澤康彦さん宛てに送ることになっている。

 

イベントに参加してくれた皆さんの善意が、素早くそして真っすぐに被災者の皆さんの元に届けば嬉しい限りである。

 

l’Isola della speranza(希望の島)」の友人たちが頑張ったミラノからは、在ミラノ総領事の城守茂美夫妻をはじめとして、多くの日本人の皆さんがコンサートに参加してくれた。

 

僕ら夫婦と慈善団体の「マトグロッソ」の招待客は主にイタリア人だが、わが家のあるブレッシャ県に住む日本人の皆さんにも声をかけ、相当数が参加してくれた。そちらは主に僕ら夫婦と同じ日伊国際結婚カップル。ほとんどがイタリア人の夫と日本人の妻という組み合わせである。

 

最終的な参加者は大ざっぱに言って、イタリア人と日本人の割合が4:1程度のように見えたから、日伊連帯という観点からも、まずは成功と言っていいのではないか、と自画自賛しておこうと思う。

 

スタッフ全員の頑張りでコンサートは成功裡に終わった。おかげで安堵感も喜びもある。

 

しかし、正直に言って、達成感のようなものはあまりない。被災地の巨大な不幸が、われわれのささやかな援助でたちまち癒やされるようなものではないことを知っているからである。

 

被災者の皆さんの復興への苦しい戦いはこれからも続く。

今後、自分に何ができるかは分からないが、少なくともそのことは決して忘れずにいようと思う。

 

忘れなければ、何かの道は必ず開けると思うから・・