今朝もシロッコが居座って、寒い中に生暖かい空気が感じられる。
でも、昨日とは違って、時どき強い気流が吹き付ける。それがアフリカ産の風、シロッコ。
寒いのに生ぬるい。ホントに奇妙な風だ。
ジェノバのリグーリア州、トリノのピエモンテ州には夜通し洪水警報が出され、ポー川も監視下に置かれている。
悪天候はやはり南にも下り、イタリア中部トスカーナ州のエルバ島では、高齢者の女性が浸水した家の中で溺れて亡くなった。
また、ジェノバ洪水の犠牲者も1人増えて7人になった。
フランス南部でも水害。少なくとも3人が亡くなり750人以上が避難中という。
コート・ダジュールを含むフランス南部は、昨年6月にも激しい雨による洪水で多くの犠牲者が出た。
地中海に面したフランス南部もまたシロッコの吹きつける大地。
シロッコがもたらすアフリカの暖とヨーロッパの寒が、時には静かに、時には荒々しくせめぎ合い、押し合って今のような悪天候を引き起こす。
それは世界的な異常気象の一端。
でも、この地では大昔から繰り返されてきた「普通の出来事」でもある。
イタリアは依然として全土に大雨警報、または注意報を発令中。
北部はもちろん、南部ナポリも困リ果てている。
プロサッカーの試合が中止されたり、紀元79年にベスヴィオ火山の噴火で埋没したポンペイ遺跡への入場が禁止されたり・・
犠牲者こそ出ていないものの、最大級の警戒態勢が取られている。