11月初め、大雨がジェノバを始めとする北イタリアからポー川を経てイタリア中部のエルバ島、南部のナポリなどを襲撃した。
悪天候はさらに、同月の9日頃にかけて南最南端のシチリア島も直撃。
島の東部のメッシーナとカターニャでは大雨のために7万世帯が停電した。
それから10日あまりが経った22日、シチリア島に再び大雨が降って、メッシーナ地方に洪水が発生。
ここまでに3人が亡くなった。
イタリア南部は週末にかけて、さらに悪天候に見舞われる可能性が高い。
一方、月初めに水害を蒙った北イタリアは、ここのところ快晴が続いて深い霧におおわれる日々が多い。
霧は冬の北イタリア、ミラノなどの風物詩。
ただその風物詩は、およそ詩情や風情とは縁遠い、危険がいっぱいの魔物。
へたをすると洪水にも匹敵する惨禍をもたらすこともある。しかもその危険は冬の間ずっと続く場合がほとんど。
ここのところイタリアは、南も北も、そして経済も、ぱっと明るいとは言えない毎日の繰り返しである