今日、6月3日はわが家で一週間遅れの慈善コンサートが開かれる。
慈善団体マトグロッソ主催の例年のイベント。
今日はバイオリン、ビオラ、チェロの弦楽器にファゴットが参加する。モーツァルト2曲+バッハ2曲+ドヴィエンヌ。
早朝、ウサギのカテリーナがコンサート会場の中庭にちょこんと座っていた。
2階から声を掛けたら、両耳だけをそばだててきょとんとしている。2階といっても、古い館のそれは普通の家の3階ほどの高さがあるので、僕の姿には気づかないらしい。
昨年、マトグロッソの協力を得て東日本大震災支援コンサートを開いたのもこの場所で同時期(5月29日)だった。
その頃カテリーナは、今はいなくなったトーボー君といつも一緒だった。
震災支援コンサートの日の朝もトーボー君と2匹で中庭にいた。
寒くなると中庭にはほとんど姿を見せないが、夏が近づくとそうやって屋敷内の庭にも遊びに入って来る。どういう行動原理によるものかは分からないが、不思議で面白くて可愛い。
今日のコンサートにはマトグロッソの創始者であるウーゴ神父が顔を出すかもしれない。
88歳の神父はペルーの山中で人々に奉仕をする生活だが、
10日ほど前にイタリアに帰ってきた。来週半ばには再びペルーに発つ。
ちょっと体調が悪いので、コンサートへの出席は微妙だと、マトグロッソ責任者のブルーノの談。
ウーゴ神父は、在野のヨハネ・パウロ2世だと僕は密かに思っている。偉大な人である。
数年前、彼を囲む夕食会をわが家で開いた。例によってマトグロッソのブルーノが主催した。
30人弱の招待客から、400万円ほどの寄付が集まった。
それはウーゴ神父への人々の敬慕の象徴。そうした寄付金は全て南米の貧しい子供たちのために使われることを誰もが知っている。
他人のために生きること、人のために行動すること、無償の奉仕、無償の愛・・それは美しく、だが実行は難しい。
その難しい行為を自然体で軽々と、かつ真摯に続けているのがウーゴ神父。
それを慕って付いて行くのが、ブルーノ率いるマトグロッソのボランティアたち。
僕は何もできないが、わが家でのチャリティー・イベントなどで彼らと共に行動できることを誇りに思う。