今日6月8日、ガルダ湖の伯爵本家で行なわれる晩餐会には、ミラノの有名クラブ「クルビーノ」と「ウニオーネ」の会長夫妻も参加するらしい。

 

クルビーノはミラノというより恐らくイタリアで最も知られたクラブ。

数年前に現ベネトン社長のアレッサンドロ・ベネトンさんの入会を拒否してニュースになった。


クルビーノに入会を拒否された著名人は彼を入れて58人目だったそうだ。

クラブがなぜそうした有名人の入会を拒否するのかというと、会の基準ではそれらの人々が「まだ成金の域を出ていない」から。

いろいろともっともらしい理屈を言うが、結局それが本音。

スノビズムの面目躍如。俗物根性真骨頂(笑)。

ベネトンさんのずっと以前には、確か前首相のベルルスコーニさんも入会を拒否されている。僕はそのことについて雑誌に記事を書いた覚えがある。


ところが掲載された雑誌も原稿も見つからない。


PCどころかワープロもなかった頃の僕の手書きの原稿は多くが紛失している。僕はワープロを飛び越してPCを使い出したが、それはつい最近のことである。


そこでインターネットなどを少し当たってみたが、これまでのところベルルスコーニさんが入会を拒否された事実を書いた資料が見当たらない。つまり、事実関係がはっきりしない。


はっきりしないことをあえてこうして書こうと決めたのは、クルビーノという100年以上の歴史を持つ社交クラブの気骨というか、格式というか、はたまた気取り・スノビズムというか・・見方によって変わる存在感が面白いと思うからである。


600名前後のメンバーがいるとされるクルビーノは、それよりもさらに古いミラノの社交クラブ「ウニオーネ」から派生した。

ミラノ・ロンバルディア州の支配・権力階級はもちろん、フィアット創業者のアニエィッリなどイタリア各地の権勢家も会員になっている。


クルビーノは現在ではウニオーネを凌ぐ名声を備えたクラブ。ま、いうならば「青は藍より出でて藍よりも青し」を地で行く華のある社交団体、結社である。

 
今夜の伯爵家には、そんな著名クラブからはじまって、イタリア各地方の有力クラブの会長夫妻と、ブレッシャ県の最有力クラブ「チルコロ・アル・テアトロ」の会員の一部が一堂に会する。

合計200名前後の参加が見込まれている。

湖に面した前庭で食前酒が提供された後、邸内での晩餐会。


僕はイタリア本土のナポリ以南の皆さんと、シチリア島やサルデニア島の皆さんと会うのが楽しみ。


僕は南イタリアと南イタリアの人々が好きなのだ。


僕の独断と偏見によれば、南イタリアには明るくて飾らず、かつ丁重な物腰の人が多いと感じる。


つまりに日本人に近い物腰の人々・・