イタリアは暑い日が続いている。
8月だから暑いのは当たり前だが、雨も降らずこの国特有の
テンポラーレも全くやってこない。
テンポラーレは僕が勝手に「豆台風」と呼んでいる、独特の夕立。
独特とは、黒雲が一気に湧いて風が逆巻き、雷雨が走り、冷気が満ち満ちて激しく騒ぐ現象だから。
夕立よりも激烈な夕立。だから豆台風。
去年も暑かった。
だが夏の初めから8月半ばまでは比較的涼しかった。
8月の半ば過ぎから急に暑くなって、9月は暑過ぎ、10月になっても夏のような日々が続いた。
だから猛暑だった印象が普通よりも強い。
もっとも去年は258年振りに9月に「ラ・ファ(蒸し暑い日)」が記録されるという画期的な夏だった。
記録的猛暑だったのだ。
9月だから記録的に暑い秋だったと言うべきか・・
7月、8月の今と暑い今年は、9月、10月が涼しくなるのだろうか。
予報によると今月(8月)は2003年以来の猛暑月になることは間違いがないらしい。
2003年の夏といえば、WHOの試算で、欧州主要10ヶ国内で暑さによる死者が合計7万人も出たとされる年。
この8月がその最悪年に次ぐ暑熱を記録しそうだというのだ。
ならば、せめて9月、10月と涼しくなってほしいが、どうも期待できそうには見えない。
夏は年々暑さが増し、さらに暑い期間もひたすら長くなっているのだから。
ちなみに今日のフィレンツェの最高気温はなんと44℃まで上がる可能性があるという。ホントかよ・・
空気が乾いているからイタリアの夏の気温は日本に比べると高めになることが多い。
日本のような湿気で、気温が40℃にでも上がったら耐え難いだろうが、空気が乾燥しているおかげで、つらいながらもイタリアではなんとか凌げる。
もっともイタリア人にとっては、夏の日の多くが厳しい湿気に満ちているということだが。
日本の夏の蒸し暑さをぜひ経験させてあげたくなる。
そういう人には。
そうすればここの夏の凌ぎやすさ、ありがた味がわかって、笑顔がはじけるだろう。
きっと。