イタリアがまた爆雷雨に襲われた。そこかしこで水害。洪水。

 

去年時期も場所も良く似ている。

 

昨年大きな被害のあったジェノバは今年は災害から外れたものの、同市のあるリグーリア州は再びの打撃。

 

リグーリア州には山が直接に海に落ちこむような険しい地形が多い。

普段は絶景の観光地だが、ひとたび大雨が来ると惨事をもたらすことが少なくないのだ。

 

ベニス沈下


恒常(慢性)的に水の被害を受ける、という点でリグーリア州に共通しているのがベニス。

 

ベニス高潮カフェ前回廊
ベニスの老舗有名店「カフェ・フローリアン」前の回廊


今回もサンマルコ広場を1メート49センチもの高さの高潮が襲った。

これは1872年以来では6番目のワースト記録。

 ベニス高潮2012-④
サンマルコ広場の観光客。この日の最低気温は10度前後。


周知のようにベニスは年々水没している。

ベニス高潮2012-②
サンマルコ広場を横切る観光客。

高潮が襲うのはまさにこの時期(11月~)。ここに始まり冬の間発生し続けるケースが多いのである。

ベニス高潮11-11-2012-①
サンマルコ寺院をバックに寒中水泳をする観光客のカップル。新聞のトップページを飾った


今夏、イタリアは「いつものように」異常気象に見舞われた

 

夏の猛暑と旱魃をこの国のメディアは異常気象と呼び続けている。

 

でも、もはやそれは毎年続く行事で「異常」は「通常」になっているように僕は思う。

 

夏の間、人々があれほど待ち望んだ雨は、今は嫌われもの。

 

異常気象ってホント?と僕はヘソを曲げてよく自問したりする。