イタリアがまた爆雷雨に襲われた。そこかしこで水害。洪水。
去年と時期も場所も良く似ている。
昨年大きな被害のあったジェノバは今年は災害から外れたものの、同市のあるリグーリア州は再びの打撃。
リグーリア州には山が直接に海に落ちこむような険しい地形が多い。
普段は絶景の観光地だが、ひとたび大雨が来ると惨事をもたらすことが少なくないのだ。
ベニス沈下
恒常(慢性)的に水の被害を受ける、という点でリグーリア州に共通しているのがベニス。
ベニスの老舗有名店「カフェ・フローリアン」前の回廊
今回もサンマルコ広場を1メート49センチもの高さの高潮が襲った。
これは1872年以来では6番目のワースト記録。
周知のようにベニスは年々水没している。
サンマルコ広場を横切る観光客。
高潮が襲うのはまさにこの時期(11月~)。ここに始まり冬の間発生し続けるケースが多いのである。
サンマルコ寺院をバックに寒中水泳をする観光客のカップル。新聞のトップページを飾った
今夏、イタリアは「いつものように」異常気象に見舞われた。
夏の猛暑と旱魃をこの国のメディアは異常気象と呼び続けている。
でも、もはやそれは毎年続く行事で「異常」は「通常」になっているように僕は思う。
夏の間、人々があれほど待ち望んだ雨は、今は嫌われもの。
異常気象ってホント?と僕はヘソを曲げてよく自問したりする。