日馬富士よ、引退しないのなら勝て。勝てないなら引退せよ。
僕は思わずテレビの前でつぶやいてしまった。
9勝6敗・・く・ん・ろ・く・・
大相撲春場所で横綱日馬富士がまたまたやってくれました。
昨年の九州場所に続くクンロク横綱の誕生です。
相撲好きの間には「クンロクオーゼキ」という面白くも厳しい角界監視の言葉があります。
要するに9勝6敗の成績しか挙げられないダメ大関を嘲笑う言葉。
弱い大関への怒り、悲しみ、苛立ち・・
でも、アザケリをばねにして上を、つまり横綱を目指してほしい、という願望もこもった相撲ファンの複雑な思い。
ただ、それは大関へのエール。横綱じゃないんですね。あくまでもクンロク「オーゼキ」。横綱は関係ない。
なぜなら、横綱ともあろう者が、1場所15戦のうち半分近い6敗もする訳がない。
してはならない。
横綱はそれほど強い存在である。
大関とはまったく立場が違うのだ。
クンロク横綱はこれまでにも存在した。
でも、横綱在位3場所中2場所がクンロクの横綱なんてありえない。
それだけを見る限り、日馬富士は横綱の器じゃない。
僕は以前の記事で
日馬富士は「場所ごとに15戦全勝と9勝6敗の間を行き来する、強いのか弱いのか分らない、強くないときは弱いのだからきっと弱いに違いない、トンデモ横綱になる・・」
とふざけて書いた。
ふざけて書いたので、内心は違っていて、実は彼は大横綱になる、という思いの方が強かった。
なのに、まるでその予言が当たったみたい・・
それでも、実は僕は希望を捨てていない。まだ彼を心の奥で応援している。
冒頭に書いた「日馬富士よ、引退しないのなら勝て。勝てないなら引退せよ」という僕のつぶやきは、ホントの話。
僕はそんな気分にもなった。
でもそれは14日目のこと。
千秋楽の白鵬戦を見て、日馬富士はやっぱり強い。いや、強いのか弱いのかよく分からないが、面白い、とつくづく思った。
横綱決戦に負けはしたが日馬富士は善戦した。見せ場を作った。ブザマなクンロク横綱の動きではなかった。
彼はハゲシク闘った。
日馬富士はつくづく面白い。
まだまだ目が離せない・・