イタリアは雨また雨+低温の夏が続いている。
8月の今でも夜は寒い日が多い。
リゾート地は海も山も川も湖もどこもかしこも閑古鳥の群れが泣き叫び、ビーチも土産物屋もレストランも収入がガタ落ち。
結果、仕事にあぶれる者も続出。
イタリアはただでも財政危機で大きな不況に見舞われている。
バカンス関連ビジネスの不振は泣き面に鉢だ。
海や山の歓楽施設や飲食店などは9月の晴天に大きな期待をかけている。
が、見通しはあまり良くない。
このまま季節が移ろえば10月どころか9月にもストーブを点火する家庭が多く出そうな勢い。
日本も広島の不幸を筆頭に大雨の被害が大変だと聞いている。ここイタリアの今夏の降雨も記録破りである。
そうしたおかしな気候を目の当たりにすると、異常気象という言葉はもはや正しくないような気さえしてくる。
僕らはもしかすると異常が通常になって、通常が異常になる過程を生きているのかもしれない。
爆雨の夏で得をしたのは僕の小さな菜園と、
無許可の路上傘売り屋と、
日焼けサロンと、
連日の雨で自宅待機を余儀なくされた人々が群がるIKEAの日曜大工コーナーと、
街中の映画館と美術館など、など。。。
でもそれらは、リゾート地のバカンスビジネスが蒙(こうむ)った大きな損失に比べると、もちろんささやかすぎる程ささやかなゲインに過ぎない・・・