百田尚樹さま

私は前回記事で、沖縄2紙が百田尚樹さんに潰されない方法について書きましたので、賛否両論を併記するという言論報道の基本にたち返って(少し意味が違うかもしれませんが)、今回は百田さんが沖縄2紙を潰す方法について書きます。

沖縄2紙を潰すには、あなたと自民党勉強会の議員の皆さんが考えるようにスポンサーを脅したり、イスラム過激派がシャルリー・エブドに殴り込みをかけてジャーナリストを射殺したような、物騒な、でも言論弾圧者が大好きなやり方をする必要はありません。

もっと穏やかで、まっとうで、当事者の沖縄2紙以外は誰も文句を言えないやり方があります。それはあなたと勉強会の議員の皆さんが、偏向報道とまで断じて批判する、沖縄2紙の執拗で厳しい主張や、キャンペーンの「大元」を断つことです。

つまり、普天間基地をなくすことですね。従って同時に辺野古移設もなくなることです。どうしても普天間基地を温存したいのであれば、次に良い方法は普天間基地を沖縄県外に移すことです。

それが成されれば、沖縄2紙は、そのレゾンデートルの全てといっても過言ではない、辺野古移設反対一色のキャンペーンを張ることができなくなります。そうなれば沖縄県民の地元紙への興味も失せて、沖縄2紙はたちまち潰れること請け合いです。

沖縄2紙を潰せ、と言ったのは百田尚樹さんですが、その言葉が導き出された場は自民党本部内の勉強会においてですから、それは会に出席した議員の皆さん全員の言葉といっても良いでしょう。

そこで百田さんに提案します。どうでしょう、あなたのおトモダチである勉強会の議員の皆さんと共に、辺野古移設を断念するように安倍首相に強く働きかけて、怒る沖縄の2紙をあっさりと潰してみませんか。

そうなれば沖縄の民意も政治も静まり、人々は本来の穏やかで明るい、遊び心もよく解する、南国の心やさしい民衆へと回帰して行くことでしょう。

それは同時に「沖縄の2紙は嫌いだが沖縄は好き」だとおっしゃるあなたが、もっとさらに好きになる、適度にリベラルで保守気質も他府県同様に十分にある、従前の沖縄に戻ることも意味します

最後にあなたが執筆をやめるかも知れない、と聞いて私はとても寂しいと感じています。私はあなたの作品をまだ読んだことがありませんが、ベストセラーをお書きになっていると知り、本好きな者の一人としてぜひ読んでみたいと思っていたところでした。

あなたは過去にも引退を宣言して撤回したりしているそうですから、ま、「沖縄2紙を潰せ」発言と似たギャグの部類なのかも知れませんね。同じギャグでも中身の重さが極端に違いますが。

いずれにしましても、できれば執筆をお続けになり、前回記事で述べたように沖縄2紙へのバッシングを続けて「2紙を強く」するか、逆に普天間基地を反故にする運動を展開して「2紙を潰す」活動にまい進するかしていただきたい。

そうした行為は作家を引退してももちろんできますが、有名人ではなくなったあなたの営為は、選挙に落ちて「ただの人」になった政治家の挙止同様、ほとんど誰にも相手にされないでしょう。

ですから、筆を折る、などと百田さんらしくない気弱なことをおっしゃらずに、作家活動のかたわらぜひ沖縄2紙を潰す、あるいは強くするための活動を続けて、われわれ一般大衆を楽しませて下さい。