書こうと思いつつ優先順位が理由でまだ書けず、あるいは他の事案で忙しくて執筆そのものができずに後回しにしている時事ネタは多い。僕にとってはそれらは「書きそびれた」過去形のテーマではなく、現在進行形の事柄である。

過去形のトピックも現在進行形の話題もできれば将来どこかで掘り下げて言及したいと思う。その意味合いで例によってここに箇条書きにしておくことにした。

いつまでも死なない老人はいかに生きるべきか
敬老の日に老義母(ほぼ90歳)は「今の老人は誰も死なない。いつまでも死なない老人を敬うな」と発言して僕をう~むとうならせてくれた。老人問題は、日本とイタリアを含む先進国の全てが抱える、国の根幹にかかわる深刻な事案だ。同時にそれは哲学の問題でもある。

いつまでも死なない老人はいつまでセックスをするべきか
つい先日、イタリア、ナポリ近くのサレルノ県スカファーティで、84歳の女性が88歳の夫と離婚したいと表明した。その理由は夫とのセックスに不満だから、というものだった。もっと正確に言うと、セックスの回数が少な過ぎるという主張である。それってニュースにしなければならないほど奇妙なことなのだろうか。

沖縄県の翁長知事の国連スピーチの是非
彼はなぜ尋常ではない手段に出たのだろうか。そもそも彼の手法は本当に尋常ではないのだろうか。国連演説(2分間という短いものだが意義は大きい)に続いて、知事は辺野古の埋め立て承認取り消しも発表した。沖縄の基地問題は佳境に入った。僕は翁長知事を支持する。

欧州大陸から見るサッチャーの賜物
僕は2年前、サッチャー元英国首相の死に際し「イギリスはサッチャーの賜物」と題して、欧州とは距離を置く英国について書いた。EUの一員でありながら、難民問題で欧州とは違うスタンスを取る今の英国を「欧州大陸から眺めるサッチャーの賜物」という視点で分析。

大航海(時代)を呼んだ大西洋の風 
初夏に訪ねたスペイン・アンダルシアでは、セビリア、コルドバ、グラナダ等をじっくりと見て、太陽海岸で遊び、ジブラルタルを訪ねた後に大西洋沿岸に常時吹き付ける強風を体験した。

その風こそ、アトランティス伝説を生んだ、地中海と大西洋を劇的に隔てる荒海の暴風である。コロンブスはその風を捉えて猛る海に乗り出しアメリカにたどり着いた。大航海時代の先陣を切ったのが、さらに強い風の吹くポルトガルの勇者たちだったのは恐らく偶然ではない。

など。

など。