pic倒れたレモン鉢800
強風になぎ倒された庭のレモンの大鉢


2017年8月10日午後、朝からの薄い曇り空ににわかに黒雲が湧き起こって風が吹きつけ、巨大な雹が叩きつけるように降り注いだ。

イタリアの夏の風物詩テンポラーレ(雷雨を伴う強烈な夕立、あるいは豆台風、あるいは野分)である。雹を伴うと農作物に甚大な被害をもたらす。

短い間に大量に降りなぐった雹は、未収穫のブドウのほぼ4割を破壊したと見られる。農家にとっては4月の冷害に続く災難である。救いは全体の半分以上がすでに収穫済みだったことだ。

例によって僕の菜園の野菜たちも手ひどい暴力にさらされた。トマトが半死、白菜とキャベツが恐らく全滅。不断草がきついダメージ。あまり結実はしていないものの、ナスとピーマンも破壊された。

白菜とキャベツは、カリフラワーとブロッコリともども、冬に向けての収穫が楽しみの種だった。雹のあまりの攻撃でたぶん巻いて結球することなく終わるだろう。残念無念。

壁際の円形鉢でよく育っていた大葉はかろうじて救われた。週末にオーストリアから訪れる友人夫婦に、天ぷらにしてご馳走する計画だからよかった。その分はなんとかなりそうだ。

トマトもなんとか助かった。生き延びた分を早めに収穫してソースを作ろうと思う。実は今年はすでに2回トマトソース作りをした。不作で2回とも量は少なかった。

次の3回目もたいした量にはならないだろう。豊作だった去年とはえらい違いだ。具体的に言えば今年は、昨年の3分の一程度のソースしかできない見込み。

少しさびしいトマトソース作りは、原料の少なさに加えて、外野からあれこれチャチを入れたり写真撮影をしたりする妻が、今年は母親の介護で留守だったことも原因の一つ。

それにしても、今夏イタリアを襲っている異様な暑気と旱魃は、実は北イタリアの特にわが家のあるロンバルディア州の一角では、ほとんど実感されていない。

昨日のすさまじい雹嵐ほどではないものの、テンポラーレ(雷雨を伴う強烈な夕立、あるいは豆台風、あるいは野分)が適度な頻度で襲って雨を降らせ、暑気を吹き散らしてくれたのだ。

アルプスと向き合う北イタリアと、アフリカに対面する南イタリアが一国を構成するこの地では、経済格差に加えて環境格差もまた南北問題を作り出している、とも考えられる。