メルケル首相率いる同盟(キリスト教民主・社会同盟)との連立を模索してきたドイツ社会民主党は今日(3月4日)、党員全員による投票を経て連立政権に参加する決定を下した。
46万人余りの党員による採決は賛成が66%余り、反対が約34%だった。
これによってメルケル首相は4期目の政権を担うことになり、ドイツの政治不安が解消されることになった。
それはEUの安定と強さを担保する朗報である。強いEUはトランプ米反動政権の暴走に歯止めをかけ、変形共産主義の独裁国家ロシアと中国ににらみをきかせることができる。
同時にEU内に巣食い、膨張しようとしている排外差別主義者の極右やポピュリストなどにも毅然として立ち向かうことができるようになるだろう。
今この時点では、ここイタリアで総選挙の投票が行われている。事前の世論調査ではこの国でも排外差別主義者の極右やポピュリストが勢いを強めている。
だが、例え彼らが予想以上の得票をしても、政治的に安定したドイツがあり、従って強いEUがある限り心配するには及ばない。
自由と民主主義と人権と多様性を尊重する強いEUの掌の中では、それらのトランプ主義者らが少々増長しても十分に抑制力が働く。
むしろそれらの反動勢力が少しは幅をきかせたほうが良い。そうすればその対極の力である欧州の良心がより輝きを帯びて見えてくることだろう。
つまり自由と民主主義と人権と多様性を重んじる精神が、それらの暗い流れに待ったをかけることになる。あるいはそこに向かうきっかけができる。