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伊マタレッラ大統領は、コンテ首相候補が組閣を断念したことをうけて、国際通貨基金(IMF)で財務局長を務めたエコノミストのカルロ・コッタレッリ氏を首相に指名し、組閣要請を出した。

64歳のコッタレッリ氏はIMF時代にはイタリアの公共支出を削減し「ミスター・予算カット(シザーズ)」とあだ名された。がちがちのEU信奉者である。

イタリアでは過去に何度も実務者(テクノクラート)による中立政権が樹立された歴史がある。予算成立や次の選挙法などを成立させるのが主な目的で結成される。

五つ星運動、同盟、イタリアの同胞の3党は、コッタレッリ内閣を信任しない可能性が高い。また「大統領弾劾は無責任」と述べていたベルルスコーニ元首相のFI党も、不信任投票をすると表明。

それらの勢力が反対すれば、コッタレッリ内閣を支持する有力政党は民主党だけとなって政権運営は不可能になる。そうなった場合、早ければ9月にも総選挙の可能性がある。


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