6月1日、2019年の北イタリアにようやく春が来た。
4月、5月と今年も寒く、春はどこにも見えなかった。
菜園の野菜たちも小さく縮こまって、ほぼ成長が止まった状態の2ヶ月だった。
今日は6月4日。日差しが強く気温がぐんぐん上がって4日目である。
このまま夏に突入ということはなく、冷える日もまた来るだろうが、それは夏に向けての自然の準備体操。
時間とともに空気が温まり、やがて夏真っ盛りとなる。
菜園の野菜たちは、冷温の終わりを察知したのだろう、「目に見えて」と表現しても過言ではない勢いで背伸びを始めた。
ここから8月までの3ヶ月間は、菜園のおいしい野菜たちが食べごろのまま推移する。
運が良ければ9月も。さらに運が良ければ、つまり異常気象になれば、10月もおいしい野菜が食べられる可能性がある。
そうなった場合、果たしてそれを異常気象と呼んでいいのだろうか。。
菜園の野菜だけに関して言えば、それは異常気象ではなく「良い気象」である。
そんな季節が実はもう毎年のようにあらわれている。異常気象という言葉はたぶんもう当たらない。
繰り返し書いてきたが、異常が通常になりつつあるのがわれわれが生きている今このときなのである。
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