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新型コロナウイルスの最大被害国(もはや中国を上回ったと言っていいだろう)ここイタリアは言うに及ばず、世界中の国々のウイルス対策や言動や数字や立ち位置や心理状況がめまぐるしく変わって、それらを把握するのに文章ではとても追いつかないので箇条書きにしていってみることにした。いわば、これまで記してきた「書きそびれている事ども」のCovid-19版である。

2020年3月25日PM14時現在のイタリアの感染者数は:69176人。死者6820人。

感染者数が間もなくイタリアを上回ると見られる米国は55238人。以下、スペイン47610、独34009、イラン27017、仏22637、スイス10456、韓国9137、英8167。つづいて感染者が多い順にオランダ、オーストリア、ベルギー、ポルトガル、ノルウェーとなるが、ここでの最後尾のポルトガルとノルウェーの感染者数でさえ、それぞれ2995人と2902人とほぼ3000人にのぼる。

この時点での日本の感染者数は1193人。東京の一日の増加が41人と過去最高になった。小池都知事はオーバーシュート(爆発的感染流行)への懸念を口にしたが、懸念ではなくもう始まっていると見るべきだ。ところがメディアと国民の多くは延期が決まったオリンピックを慨嘆するのに頭がいっぱいで、その差し迫った巨大危機への緊張感が、あるべきと思われる程度には感じられない。全くの島国、井の中の蛙状態に見える。そういうところは完全に鎖国メンタリティーの不思議国。やっぱりひとりだけ世界の外にいるようだ。

NHKの9時のニュースのレポーターは、Covid19対策として首都が封鎖されるかもしれないというニュースへの反応を街中で聞く際、相手に思い切り顔を近づけてインタビューしている。何人もの相手に。そして相手も全くその距離を気にしていない。誰かが感染していたら、お互いにバケツ一杯分ほどのウイルスを吸い込むかもしれないのに。イタリアのテレビ記者が遠く離れた位置からインタビューをし、音声マンが長いアームの先にマイクを付けて音を拾う様子を見せてやりたい。むろん皆マスク姿で。危機意識が完全に欠落しているのだ。怖いの一言に尽きる。感染爆発が起きたら、心理的準備ができていない日本はいったん恐慌に陥って、収拾のつかない見苦しい事態になりはしないかと気が気でない。むろん僕の全くの杞憂ならこんな嬉しいことはないのだけれど。。。

欧州で真っ先に、またもっとも厳しい移動制限を伴うロックダウンを実践しているイタリアは、感染者や死者の増加が止まない現実を受けて、さらに規制を強化した。移動制限規則に違反した者は、最高5年の禁固刑か3000ユーロ(約36万円)の罰金へと引き上げた。これまではそれぞれ約200ユーロと禁固3ヶ月だった。だが実は、イタリアの一日あたりの感染者数はここ数日ほんのわずかながら減少傾向にある。それが感染拡散ピーク後のトレンドなのかどうかはまだ分からないが。。。



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