白黒ギャー!


4月15日、「3月に日本を訪れた外国人観光客は93%減少したという“衝撃の統計”が発表された」とのNHKの報道に、言葉の遊びではなく、僕は腹から2重の「衝撃」を受けた。

一つは、コロナがはびこるこの期におよんでもまだ「7%」もの観光客がいるという衝撃。

一つは外国人観光客の93%の減少を「衝撃」と捉える、NHKのズレた感覚への衝撃。

観光客はもはやゼロが当たり前だ。従ってそれは衝撃などではない。

イタリアを見ろ。スペインを見ろ。フランスを見ろ。アメリカを見ろ。

NHKは世界を通り一遍に報道するのではなく、そこの真実にももっと目を凝らすべきだ。

そしてそれを国民に伝えて、時としていまだに島の洞窟の中で騒いでいるようにも見えるある種の人々を外に連れ出し、現代の空気に触れさせ、蒙昧な鎖国主義を解き、地球住民になるようにしっかり先導してやるべきだ。

そうすれば、それらの人々と同じ土俵上にいる日本政府も、あるいは中世世界のような精神構造から抜け出して、「今」を生きられるようになるかもしれない。

だが今頃になっても「観光客が93%“も”減った」と騒ぐNHKは、世界が見えないそれらある種の人々と同次元にいるようで、なんとも心もとない。



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