地球マスク630


フランス、スペイン、イギリス、ベルギーなどに続いてイタリアもついにコロナ感染爆発第2波に襲われつつあるようだ。

ここのところほぼ連日、ロックダウン解除後の新規感染者数の新記録が書き換えられていて、10月10日は5724人となった。

イタリアは6月のロックダウン解除後、比較的穏やかだった。ロックダウンをどの国よりも長く厳しく維持し、解除を段階的に行った結果が出た。

一方ロックダウンをイタリアよりも遅れて且つ緩やかに実施し、それの解除は素早く大幅に行った英仏西他の国々は、すぐに第2波に襲われた。

3月から4月にかけて医療崩壊に見舞われ。真のコロナ地獄を体験したイタリア国民の間には強い恐怖感がある。それも感染拡大の抑止力になってきた。

だが欧州大陸全体の感染拡大の大波は、イタリア一国の努力や警戒や恐れを軽々と呑み込んでさらに膨張する気配だ。

パリやマドリードやロンドンまたブリュッセルなどの大都市では、ロックダウンを彷彿とさせる規制がかけられたりしている。

イタリア全土の再びのロックダウンは考えにくいことだが、それらの都市と同じ程度の管制や束縛はイタリアでも必ず導入されるだろう。

イタリアの第2波の不安は、第1波では比較的傷が浅かった中部や南部で感染拡大が進むことだ。そこは北部と違って医療体制が脆弱だ。

第1波では、欧州でも一級の医療体制を整備した北部ロンバルディア州が、突然想定外の感染爆発に見舞われて医療崩壊に陥った。

同じことがイタリア南部で起これば、第1波よりも悲惨な事態になりかねない。現にナポリが州都の南部カンパーニャ州では、急速な感染拡大が起きて医療体制が緊張している。

加えて、感染爆心地だったロンバルディア州を始めとする北部州の感染拡大も再燃しつつある。状況は全く予断を許さない。

イタリアは第1波から多くのことを学んだ。医療現場の信頼と自信は深まっている。

しかし北部と南部が同時に、あるいはかつてのロンバルディア州並みの勢いで南部のどこかが感染爆発に見舞われたなら、第1波を凌駕する恐慌が訪れる可能性も高い。



facebook:masanorinakasone