ブルーマンチーニ&選手ら背景650


イタリアが2大会連続でワールドカップ出場を逃した。

あきれてものが言えず、おどろきで涙も出ない。

1年遅れで昨年開催されたEURO2020の覇者が、北マケドニアという人口200万とちょっとの国のささやかなチームに負けて予選敗退。

EURO2020で燃えに燃えた「燃え尽き症候群」といえばカッコいいが、また実際にそうなんだろうが、「ざけんなよコノヤロー、人の楽しみを2回も奪いやがって」という気分だ。

イタリアサッカーの大ファンの1人として、やっぱり次のことも言っておいてやる。

「イタリアには燃え尽き症候群という高級な病気にふさわしい超一流プレーヤーなどいない!ゼイタク言うな!」


昨年11月末、僕は:

イタリアの化けは偽者だったかも、かい?

という記事をここに書いた。その中に言いたいことの多くが込められているの

で、併せて読んでもらいたい。


閑話休題


結論を先に言ってしまえば、イタリアにはやはり違いを演出できる優れたファンタジスタ(ファンタジーに富む創造的なフォーワード)が必要だ。

イタリアの常勝監督の一人ファビオ・カペッロ氏は、サッカーでは監督の力量が影響を及ぼすのは15%ほどに過ぎない、と語ったことがある。

理論も実際もまた実績も超一流の監督の見解が、正しいかどうかは誰にも分からない。

カペッロ監督にも匹敵する力量の持ち主であるマンチーニ監督は、イタリアが60年振りにW杯出場を逃した2018年に就任した。

そしてすぐに改革を断行し、チームを強力軍団に作り上げた。

そうやってイタリアは2021年、53年振りに欧州選手権を制した。

そこまでのマンチーニ監督の貢献は70%、もしかすると80%程度にもなるのではないか、と僕は個人的に感じていた。

マンチーニ監督は、イタリアがW杯に出場して活躍し、あわよくば5度目の優勝を目指す、という明確な目標を掲げて監督に就任した。

ところがマンチーニ・イタリアは、いま触れたようにW杯を待たずに、W杯にも匹敵する厳しい欧州杯を制した。

彼の力量はますます高く評価され、カタールW杯への期待が一層高まった。

そんな折りにイタリアは再びコケた。

それでもマンチーニ監督の続投が決まった。

僕はその決定に賛成である。

だが、彼の能力が選手のそれを凌いでチームが勝ち進む、という幻想からは完全に決別すると決めた。

イタリアはやはり、1人あるいは2人の天才プレーヤーを中心に、9人~10人の世界クラスの選手が進撃する形を目指すべきだ。

それがイタリアサッカーの強さであり同時に面白さだ。

イタリアには次なるバッジョ、デルピエロ、トッティ、ピルロが必要だ。

早く出て来いスーパー・ファンタジスタよ!!



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