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フランス大統領選は予想通りマクロン候補が勝った。喜ばしいことだ。

ウクライナ危機が大きく影響した選挙戦は、マクロン候補の大差のリードで始まり、その同じ危機の余波でフランス国内のインフレが高まると、ルペン候補に支持が急激に集まった。

投票直前の2候補のテレビ討論によってマクロン候補の挽回が伝えられたが、フランス国内では同候補への反感も強く、棄権する有権者の動向によってはルペン候補の逆転勝利の可能性もあった。

結局、どんでん返しはなく、マクロン大統領が再選された。

マクロン大統領は、ウクライナ危機対応で欧州が暴君プーチンと戦うために欠かせない存在だ。

片や極右のルペン候補は、選挙戦中は必死でプーチン大統領との仲を隠していたが、当選すれば独裁者プーチンに肩入れし、欧州各国はもちろんアメリカなどとも距離を置く可能性があった。

ひと言でいえば“ルペン大統領”は、欧州の民主主義と自由を否定して、プーチン・ロシアや中国が主導する世界の専制主義勢力と親和的な政権を構築する。

それはウクライナ危機でさえ、プーチン大統領に理があると主張する、世界のネトウヨヘイト系排外差別主義勢力と握手をする政権ということだ。

フランスは再び極右の脅威を退けた。しかし、ルペン候補への支持率は右肩上がりに上がっている。

それはフランス国内に親トランプまた親プーチン勢力が増えていることを意味する。

その状況は、世界がネトウヨヘイト系排外差別主義勢力に支配される方向へと、じわじわと進んでいることを示唆している。