この世のあらゆるものは「当たり前」と思った瞬間に色あせる。
それを「奇跡」と思ったとたんに輝く。
たとえば一輪の花を見て、当たり前ジャン、と思ったとたんに花は枯れる。
感動がなくなるからだ。
見つめて、その美しさを「奇跡だ・・」と感じた瞬間に花は永遠の命を得る。
魂の震えが止まなくなるからだ。
この世の中のものは全てが奇跡である。
ならば、どうということもない自らの存在も―全てが奇跡なのだから―むろん奇跡である。
奇跡と見なせば、どうでもいい存在の自分も輝いて見える、と信じたいところだが中々そうはいかない。
なので奇跡を求めて、今日も懸命に生きていくしかない。