予定より一日遅れてギリシャ、クレタ島に着いた。
イタリア、ベルガモ空港でRyanAir機の車輪が破裂。滑走路が破損して空港が全面閉鎖になった。
129便がキャンセルされ、2万1千人が足どめを食う大事故に巻きこまれた。
ブリュッセル経由でクレタ島ハニアに向かう僕らの格安航空便は、空港で10時間近く待たされたあげくにあえなくキャンセル。
翌日の直行便が取れたのはほとんど奇跡だった。
クレタ島は10月3日の今日も夏真っ盛りである。さすがに最高気温は27~8℃止まりだが、相変わらず空気が乾いていてしのぎやすい。
人混みが落ち着くこの時期をねらっての海を楽しむ旅。
だが若い時とは違いビーチで日がな一日強烈な日差しを浴びつづけることはしない。
朝のうちに長い砂浜を散策し、パラソルの日陰で読書。昼はキッチンも付いているホテルの部屋でサラダなどを軽く食べるか、近場または車で遠出をして地元料理を探し求める。
食事後は名所旧跡を巡り、気が向けば夕刻前に再びビーチに戻って朝と同じ動きでのんびり時間を過ごす。
そのあとの夕食はメインイベント。
割ときっちりとレストランを選んで出かけ、料理とワインを時間をかけて楽しむ。
多くのギリシャの島々と同様に、クレタ島にも子羊また子ヤギ料理の美味い店が多い。僕はひんぱんにそこを目指す。
地中海沿岸旅では、羊肉またヤギ肉の探求が最近の僕の趣味になっている。
多くの日本人が眉をひそめそうな食材は、地中海域ではきわめてありふれたもの。
それだけにレシピも豊富で興味深いのである。