プーチン&アサド並び顔650

プーチン大統領がアサド元大統領のロシアへの亡命を受け入れたのは、そうすることが徹頭徹尾ロシアの利益になるからだ。

アサド元大統領は就任以降23年間、シリア国民の財産のことごとくを盗んで蓄財を続けてきたことが分かっている。

プーチン大統領は、アサド元大統領の隠し資産を、彼のケツの毛までむしり取るやり方で徹底的に横取りするだろう。

そうしておいて、もしもシリアの新政権が同国にあるロシアの利権を保護するなら、見返りにアサド元大統領を彼らに引き渡すこともいとわないはずだ。

アサド政権を長く支えてきたロシアは、シリア国内にタルトゥース海軍基地フメイミム 空軍基地を置いている。海軍基地はロシアの地中海における最重要拠点基地。そこからアフリカ全体への影響力を行使できる。

シリアの新政権が好意的に動く、というプーチン大統領の読みが当たるかどうかは微妙な情勢だが、本来なら敵基地にあたるロシアの2つの施設をシャーム解放機構は徹底攻撃していない。

従ってプーチン大統領の目論見が完全に外れたとはまだ言えない。

アサド政権を駆逐したシャーム解放機構の背後にはトルコがいる。

トルコのエルドアン大統領と、プーチンン大統領はどっこいどっこいのサイコパス指導者だ。

プーチン大統領が、エルドアン大統領を介して解放機構に毒まんじゅうを食らわせアサド元大統領を「逆回転の死刑台のメロディー」送りにするのは、赤子の手をひねるよりも楽な仕事になるだろう。

ダマスカスを落としてシリアを征服したシャーム解放機構は、前述のようにアサド政権の保護者だったロシアの2つの基地を即座に破壊する動きに出なかった。

彼らはアルカイダと手を切り穏健派に転じたと主張したり、反対勢力を尊重するなどの戦略で過激派としてのイメージを払拭しようと躍起になっている。

解放機構はまた、アサド支持者の国々やクルド人武装派を支持するアメリカなどとも会話をしたい、と発言したりもする。

従って解放機構の敵であるロシアも、彼らとのパイプを確保して、秘密裡に対話交渉を進めている可能性が高い。

アサド元大統領は、シリアから盗んだ莫大な現金と資産をロシアに運んで、モスクワの高級住宅街に逗留しているとされる。

ロシアは彼以前にも、ウクライナの元権力者やベラルーシほかの元独裁者などをかくまっている。

プーチン大統領は、アサド元大統領が莫大な富を彼に渡す代わりに、彼が死ぬまでロシアに留まることを許すつもりなのかもしれない。

むろんそれは友情からではなく、ロシアの言う人道的見地からという噴飯ものの理由でもなく、ひたすらアサド元大統領が富を横流しするからにほかならない。

資産を取り上げた後、元大統領をシャーム解放機構に売り渡さずに国内に住まわせ続けれは、それはそれでやはりプーチン大統領の益になる。

なぜなら元独裁者の食わせ者やアウトローでも、ロシアでは安全にかくまわれる、と世界中のプッツン独裁者やファシスト権力者らに秋波を送ることができるからだ。

そうしておけば、ロシアの悪の友達の輪がしっかりと維持できるのみならず、拡大していくことさえも期待できるのである。




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