Armaniソフィアローレンと

偉大なジョルジョ・アルマーニが亡くなった。
NHKの衛星放送の黎明期、定期的にミラノコレクション(ファッションショー)の取材をした。仕事なら何でも請けていた頃だ。
アルマーニのショーも多く撮影した。アルマーニはデザイナーが一堂に会してショーを展開するフィエラという会場ではなく、彼自身が所有するビルの中で季節ごとのショーを開催した。
一度ショーの撮影許可だけを取り、スタッフを伴って建物に入ったときアルマーニ自身と行き逢った。僕は彼に、ショーの後でインタビューをさせてくれ、と直接声をかけた。
彼は気軽に「いいよ」と請け負ってくれた。
これが大きな問題になった。ショーの取材を取り仕切っているスタッフのトップが、勝手なことをするな、と激怒したのだ。
デザイナーのインタビューは事前に申し入れて許可を取るのが常識だった。僕はそのことを熟知していた。アルマーニ以外の多くのデザイナーに許可を取ってインタビューもしていた。
ところがその時は、アルマーニの自然体の動きや笑顔につられて僕は何気なく声をかけた。少しの慣れと驕りと若さがからみあって、ルールを無視してしまったのである。
前述の広報のトップの女性は、ショーの撮影も拒否しかねないほど怒っていたが、アルマーニ自身がなだめて事なきを得た。
彼女は自分の権限を無視されたと感じて怒りまくったのだと分かった。僕は失策を謝りインタビューの要請も取り下げた。
当時も今も並ぶ者のない大物だったアルマーニが、僕の突然のインタビュー要請を気安くOKし、続いて怒りまくる自身のスタッフを静めてくれたことが強く印象に残った。
合掌