花形メローニ650

2026年6月17日、金持ち国の寄り合い、G7サミットが閉幕した。

ほぼオワコンであるG7の少しの存在意義は、変形独裁国家の帝王プーチンと、正真正銘独裁国のラスボス習近所平への対抗勢力として、7ヵ国が曲がりなりにも結束を示し続けることぐらいになっている。

ところが2017年以降、G7はその役割さえ覚束ない事態に陥ることが少なくない。言わずと知れたトランプ狂人理論大統領の“自己愛性パラノイア言動”に振り回されることが多くなったからだ。

だが、今回の仏エヴィアンサミットはこれまでとはやや事情が違った。

世界各地を実際に爆撃し、拉致し、爆撃拉致するぞと脅してやりたい放題をしまくっている“反欧州”志向のトランプ大統領が、直前にイランとの戦闘終結合意が成立したために上機嫌で友好的な態度に終始したからだ。

カナダを含む欧州各国は、イラン戦争とウクライナ戦争の当事者であり攪乱者であるトランプ大統領を、厳しく批判し続けている。G7国の中でトランプ大統領に寄り添うのは、イタリア語で言うトランプの「ケツ舐め外交」に徹する安倍-高市ラインの国辱政権のみである。

元々自立志向の強いフランスは言うまでもなく、普段はアメリカ批判に及び腰のドイツも毅然として非難の矛先を向け、アメリカとは血の絆で結ばれている特別な関係、とも評されるイギリスのスタマー首相も、トランプ批判を怖れない。

さらに目覚ましいのは、政敵からはファシストとさえ罵倒される反移民主義者で、トランプ大統領のガチ友であるメローニ伊首相が、トランプのイラン攻撃を厳しく責め立てイスラエルのネタニヤフ首相にも激しい糾弾の礫を投げつけることだ。

高市首相は、同じ女性首相で似たような強硬保守主義者であるメローニ首相を同友と片思いに思い込んで、彼女を国際会議の場でジョルジャ、ジョルジャと痴呆歓呼して、国際的に注目されるメローニ氏の人気や権威に便乗しようと躍起になったりする。

だが同じ極右でもメローニ首相は、トランプにひれ伏して中国に的外れの威嚇外交を繰り返す高市首相とは、月とスッポンポンだと狸が腹を叩いて笑うほどの違いがあるのだ。

市首相は、フランスで開催されるオワコンのG7サミットに出席するついでに、イギリスとイタリアに足を伸ばして、スタマー首相とメローニ首相と会談した。

スタマー首相とメローニ首相は先だって日本を訪問した。今回は高市首相が返礼したわけだが、ふたつの邂逅は時代錯誤のG7同様にほとんど意味のないイベントだった。

イギリスではエネルギー安全保障や重要物資の連携についてスタマー首相と確認し合い、メローニ首相とは半導体や重要鉱物の供給網強靱化、宇宙ゴミ対策や衛星データでの協力、また英国を交えた次世代型戦闘機(GCAP)の開発加速や、共同訓練などを話し合った。

要するに3人の首相は、共に間もなく、ほぼ時間差なしで開催されるどうでもいいG7に参加するのだから、個別に会う意味は象徴性以外には何もなかった。

高市首相はその後、G7会場の片隅で他国首脳の威厳に圧倒されて畏まりつつも、「世界の真ん中で咲き誇る(私と安倍晋三命の)日本外交)」としつこく空威張りをしていたようだ。

そんな暇があったら彼女は、G7より一億倍も重要な内政の緊急課題にしっかり取り組むべきた。

即ち:

1憲法改定と安全保障問題

2. 国旗損壊罪の法制化

3. スパイ法案

4. 思い付き消費減税

5. 誹謗中傷動画問題

6.無責任な「責任ある積極財政」と経済政策

7選択的夫婦別姓への慎重姿勢

などなど。

それらの中でも最も危険でおぞましいのが国旗損壊罪だ。

国旗損壊罪は個人の心情に土足で踏み込んで、権力の思惑を押し付けようとする真のファシズム的悪意の所産である。その成立に固執するのは未開で愚かで無知蒙昧の蛮人ら。彼らを獣と形容すれば獣を侮辱することになるから言わないが、要するに外道で人でなしの輩だ。

国旗の日の丸には戦前戦中の苦い記憶が刻印されている。それは日本の植民地支配やアジア蔑視の固定観念などで色付けされた忌まわしい過去だ

国旗損壊罪は物である国旗に無理やり精神性を塗り込んで、国民に天皇を神と崇めろ権力に服従しろと強制し、反体制派や反権力思想を殲滅しようとするファシスト的悪魔の陰謀である。

換言すれば過去の日本がぬるりと立ち上がる、醜くも危険極まりないイデオロギーの顕れなのである。

国旗損壊罪に込められているのは、繰り返しになるが、狂信的天皇崇拝であり、国粋思想に憑りつかれたカルト信者らの巨大な危険性のことだ。つまりファシズム、国家神道カルト、極端な国家主義、カルト的全体主義などと規定される心胆を寒からしめるコンセプトだ。

戦後80年以上が経過した今でも、中国や韓国を筆頭にするアジアの人々は怨みと憎しみの入り混じった複雑な感情を抱いて日の丸を見る。

日本国内でも地上戦を経験し天皇とファシズム勢力に蹂躙されたと感じている沖縄や広島また長崎などを中心に、国旗に複雑な感情を持つ国民が一定数存在する。

それらの人々の感情も一緒くたにし、あるいは無視して、国旗を介して国家への異議申し立てを為そうとする民主主義社会の人々の当然の権利を奪おうとするのは、悪法を通り越して狂気の沙汰だ。

諸外国にも国旗損壊罪に似た法律はある。例えばイタリアの国旗侮辱罪。

これは戦後ムッソリーニを処刑し、イタリア国王の戦争責任を追及した象徴である新国旗を侮辱することを禁じたものである。

つまり天皇制ファシズムの象徴でもある日の丸を温存した日本とは真逆に、イタリアの民主主義のシンボルである新国旗、要するにイタリア共和国三色旗を侮辱することを戒めたものだ。

同時に三色旗を破壊しても、それが表現の自由の観点からの政治的メッセージや風刺的な表現である場合は無罪となる。

ドイツもイタリアとほぼ同じ立場である。

要するにドイツもイタリアも、国旗を戦後の民主主義体制と共和制の象徴として位置付け、国旗に対する侮辱を民主主義と共和制に対する挑戦と見做して罰するということである。

一方日の丸には、昔は言うまでもなく現在でも、民主主義や共和制の神髄である自由・平等・博愛を表す意味はない。天皇制ファシズムを含む旧態依然とした曖昧な「日本の心」の象徴が現在の国旗だ。

日本に於ける国旗損壊罪を、諸外国にもあるからという理由で正当化するのは、詭弁以外のなにものでもないのである。

不条理な法の成立は必ず阻止されるべきだ。






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