沖縄タイムスは2025年12月2日、「沖縄の米兵犯罪報道延期。NHKが高市政権に忖度」という記事を一面トップで伝えた。
記事によれば、沖縄で民間人が被害に遭った性犯罪容疑事件は2024年までの20年間に14件起きていた。だが、日本側では明らかになっていなかった。
米軍関係者によるこの“埋もれた事件”暴露のニュースは、10月22日に放送される予定だった。
ところが、10月21日に高市早苗政権が発足する見通しが強まったために、NHK上層部の判断で放送延期が決まり、2週間後の11月5日に放送された。
こうした上層部の判断に対して、NHKの放送現場からは抗議の声が上がった。
英BBCを間近に見続け、米PBSと仕事をし、NHKとはさらに多くの仕事をし見続けてもいる僕は、NHKをBBCにも匹敵する放送局だと評価している。
だが残念ながら政治報道は三流以下だ。NHKニュースの政権への忖度は度が過ぎる。言語道断だ。
特に沖縄にまつわる政府の政策を指弾するどころか、斟酌三昧であるところは悲惨だ。見苦しい。
沖縄の民意を無視して辺野古に始まる横暴を繰り返したのは安倍元首相である。
国土の1%にも満たない小さな沖縄には、日本国全体の安全保障を担う米軍基地が全体のおよそ70%以上置かれ、地元は基地被害に苦しんでいる。
それは余りにも不公平だ。負担を減らして欲しいという沖縄のまっとうな訴えは、安全保障の意味も民主主義の精神もあずかり知らない国民の無関心によって、ひたすら否定される。
それはまたネトウヨヘイト系差別主義者らの「沖縄は補償金欲しさに基地反対を叫んでいる」という偽りの誹謗中傷まで呼んで、沖縄はいよいよ貶められ侮辱され続けている。
国民の気分を熟知している政府はそれを巧みに利用して、口先だけの基地負担軽減を言いながら、イスラエルによるガザ弾圧よろしく、辺野古を、沖縄を蹂躙している。
いわゆる構造的沖縄差別である。
高市政権に忖度して米兵犯罪報道を延期したNHKは、報道者として失格であるのみならず、構造的沖縄差別に加担する未開国の公共放送然として見える。
