【テレビ屋】なかそね則のイタリア通信

方程式【もしかして(日本+イタリ ア)÷2=理想郷?】の解読法を探しています。

テレビドラマ

名女優はあまねく悪の花を咲かす

振り向き顔にかかる髪650

占い師でタレントの細木数子を描いたNefflix配給の9本シリーズのドラマ地獄に堕ちるわよ」を見た。

仕事師として、詐欺師として、叩き上げとして、占術家として、タレントとして、そしてなによりも女として破天荒な生涯を送った細木数子の物語は面白く、9作品を一気に見てしまった。

主演は戸田恵梨香。

今はないロンドン発の、NHK系列のJSTVドラマで見た若いときの彼女は、キュートできゃぴきゃぴした印象の豆ロケット的名花だったが、この「地獄に堕ちるわよ」では、見事に初老の悪女を演じてみせた。

光には影が寄り添い傑作には悪女が躍動する。女優は悪女を演じてナンボだ。戸田恵梨香はこの名作の悪女演技で確実に名女優になった。

男の好みにおもねるだけの、日本独特の清純派女優ほどつまらないものはない。

絵に描いたような清純派女優・吉永小百合は、きっと生身の本人はすばらしい女性なのだろうが、女優としてはクサく、ダサくときめかない

清純派女優というカテゴリーは、女性を男の慰み者とみなす、男尊女卑思考てんこ盛りの日本文化が生み出す一大奇作だ。

戸田恵梨香には元々清純派という雰囲気はなかった。顔はどちらかとうと綺麗なあどけないものだったが、自立したキャラクターの印象が強かった。、

男性ファンが望む可憐、清純、透明感、清廉、加えて品行方正などの属性が、パッケージ化された存在ではなかった。

それでも高校生から初老の女までの悪女のノリを自然体で演技する力量は、一流女優の誕生を確信させた。

戸田恵梨香は作品完成後のインタビューで

「細木数子は人々が社会の反発を恐れて言いたくても言えないことをズバズバ言ってくれたから人気があったんではないか。占いは当たらなかったという指摘もあるが、細木さんの話は、自身が生きてきた経験を語ることが多いな、という印象を受ける。細木さんの人生論が世間を魅了したんじゃないかと思う」

と洞察眼の鋭い意見を言っている。

彼女はきっと、小説などのすぐには役に立たない本も多く読む、本物の読書家に違いない。

戸田恵梨香は作品の中で、先に触れたように女子高校生から初老のしたたかな女性までを、何の違和感もなく演じ分けた。まるで美しい化け物のような化性豊かな能力である。

それは彼女の女優としてのもうひとつの凄さ、あるいは巨大な幸運、と僕の目には映る。




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舞い上がりそうな「舞いあがれ」かも、かい?

砂漠離陸650

いつまでも舞い上がらない朝ドラの「舞いあがれ」は、舞い上がらないままに面白くないこともないが、ドラマとしての連続性がないのがもどかしい。

だが主人公・舞の親友の久留美が、なぜか長崎の総合医療病院でフライトナースになるらしい展開は、主人公の舞がいよいよ「舞上がる」ための伏線、と読めないこともない。

つまり舞は、久留美を追いかけて長崎の島々を結ぶ医療関連の飛行機のパイロットになる、という話の流れではないか。

あるいは先日FB友の方がここのコメントで指摘されたように、五島などの離島に飛んでいる航空会社の飛行機を舞が作って且つそのパイロットになる、という筋書きかもしれない。

そうなれば舞がパイロットとして舞い上がる、というドラマの暗黙の約束が果たされることになる。

だが僕はそんな経過になっても不満である。なぜなら舞には多くの旅客を運ぶ飛行機のパイロットになってほしいからだ。

ドラマは初っ端、夢の中で旅客機の機長となった舞が機内アナウンスをするところから始まった。

続いて男尊女卑のパイロット界で女性飛行士の舞が奮闘するストーリーが強く示唆され続けた。

それなのに、主人公が町工場の改革者になったり、小型飛行機のパイロットに納まったりするのはちょっと物足りない。

脚本や演出にとっては、舞がジェンダーギャップを乗り越えて男社会で活躍していくストーリーは荷が重すぎたのだろうか?

ドラマはまだ終わっていないので詰めの展開は分からない。

僕はストーリーが最後には舞い上がるのかどうか、という興味もあって朝ドラを見続けている。







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